いまさら聞けないFXの基礎の基礎
皆さんも、FXという言葉自体は聞いたことがあると思います。近年ではテレビでもコマーシャルが流れたりし、その知名度はどんどんと上がっています。
けれども、そもそもFXとは何なのでしょうか。
じつは、FXは通貨を売買して利益を求める、投資取引の名称になります。
株取引や先物取引などと同じような金融商品一種なのです。
■FX取引ってなんですか?
FXとは
「Foreign eXchange」
の略で、本来であれば外国為替という意味なのですが、今のFXの投資取引のシステムが、日本で初めて金融商品として扱われた際に「マージンFX」という名称だったために、以後、FXはこの投資取引のシステムである「外国為替証拠金取引」と訳されるようになりました。
■FX取引の2つの損益
外国為替証拠金取引……という難しそうな漢字が並ぶと、なんだか堅苦しい雰囲気がしますが、その仕組みはとても単純です。
FX取引の収益には、
【為替変動による損益(為替差益)】と【金利差による損益(スワップポイント)】
の2種類があります。
【為替変動による損益(為替差益)】
FXは、外国為替市場の相場変動を舞台に2つの通貨の売買を行い、その差分を利益として求めていく投資取引になります。これをむずかしい言葉で
為替差益(かわせさえき)
といいます。
例えば1ドルが100円の時に、10万円を出してドルを1千ドル買ったとします。その後、外国為替市場で相場の値動きがあり、今度は1ドルが150円になりました。この状態で先ほど買った1千ドルを売ると、15万円になって戻ってきます。これにより最初の10万円が15万円になり、その差し引きの5万円が利益となるわけです。
このような取り引きを繰り返し行い、利益を積み上げていくのがFXの主な取引方法になります。
ただし、実際の為替相場の値動きはこれよりもずっと小さく、米ドルと日本円での一日の平均では1円から2円ほどしか動きませんので、先ほどの例でいくと、10万円を出して千円程度の利益があるかどうかになります。
これでは用意する資金ばかり大きく、なかなか利益につながっていきません。実は、このことを考慮して、FXには
レバレッジ
という仕組みが用意されています。
【金利差による損益(スワップポイント)】
スワップポイントは、通貨の金利で利益を上げる方法です。FXは2つの通貨を売買しますが、
この通貨の金利の差をスワップポイント
と言います。低い金利の通貨で、高い金利の通貨を買って保持していると、このスワップポイントは1日ごとに利益として受け取ることが出来ます。
ただし、これにも注意が必要で、
金利の高い通貨で金利の低い通貨を買って保持していると、逆にスワップポイントが損失として発生し、支払いをしなくてはならなくなります
が、この点に気をつけておけば、長期間の投資としても充分な利益を見込む事が出来ます。このように、投資取引であるために、損失を負う可能性もありますが、FXはレバレッジを有効に使うことで、少ない資金でも始めることができる、初心者にも優しい投資取引なのです。
■FXの証拠金とは?
外国為替証拠金取引の「証拠金取引」の部分がこれにあたり、FXでは、
取引業者に証拠金を預けて担保にし、投資を行うときに少ない資金でたくさんの通貨を買うことが出来るのです。
例えば先の例をふたたび使うと、10万円を投資し、それに10倍のレバレッジを掛けることで、100万円分のドル、つまり1万ドルを買うことが出来るようになるのです。
これであれば、1円から2円の値動きでも1万円から2万円の利益を得ることが出来ます。このようにとても便利なレバレッジですが、利益が大きくなる分、損失も大きくなってしまうという特性があります。つまり1万円、2万円という金額を失ってしまう可能性もあるのです。
ですので、レバレッジを使うときは充分な配慮と注意が必要になります。
もちろん、レバレッジを使わないこともできますので、ここ一番というとき以外には乱用をしないことをお勧めします。