FXと時間
FXは、通貨を銘柄に扱っているために、外国為替市場を舞台に投資取引を行う金融商品です。この外国為替市場とは、例えば青果市場のような具体的な市場や取引所などがあるわけではありません。
現代社会は、インターネットや電話などによりやり取りされる情報社会であり、外国為替市場もそのインフラを使用して取り引きを行っているため、いわゆる
物理的な市場は無く、概念的な市場として存在しています。
このことから、市場には世界中のどこからでもアクセスが出来るため、時間に捕らわれず、いつでもどこかで外国為替の取り引きが行われているのです。
時系列で見る外国為替市場の動き
このような成り立ちにより、24時間のあいだずっと動き続けている為替相場ですが、1日の外国為替市場の動きを時系列で追ってみると、こんな感じになります。
分かりやすくするために日本時間に落とし込んでみてみましょう。
まずは朝の5時ごろ、ニュージーランドのウェリントン市場で取り引きが開始され、
そのまま朝の9時には、日本の東京市場
へと引き継がれていきます。
その後は、
ドイツのフランクフルト市場、
イギリスのロンドン市場
へと移っていき、
夜の10時過ぎにアメリカのニューヨーク市場
が開きます。
このニューヨーク市場は、朝の6時ぐらいに終わります
ので、その頃にはまた
ニュージーランドのウェリントン市場が引き継いでいく
という形になり、結果として、
24時間のあいだずっと市場が開いていることになるのです。
市場がお休みの日
では、外国為替市場は一年中を通して開いているのかというと、そうではありません。
土曜、日曜、そしてその市場がある国の休日には市場はクローズしまので、
この間に他の市場が開いていなければ、取り引きも停止します。
為替市場で取り引きが行われているのは、
月曜日の朝にウェリントン市場が開いてから、土曜日にニューヨーク市場が閉じるまでの間
となり、これに当てはまらない時間帯は、市場が閉まっているために為替相場の変動も起こりません。
こうした特性から、
為替レートは各国の社会情勢を汲んで刻々と変動していきます。
例えば日本が夜であり、睡眠をとっている間でも、世界のどこかで何かしらの経済的な重大事件、発表などが行われれば、それが即時に波及していきますので、
株取引などと違い、FXでは常に注意が必要になります。
世界3大市場
このようにリレーする形で為替相場は市場を連携していきますが、この中でも
東京市場、
ロンドン市場、
ニューヨーク市場
は世界3大市場とも呼ばれ、取引量も多く活気にあふれています。
特に日本時間の夕方から深夜
にかけては、ロンドン市場からニューヨーク市場へと繋がっていくために
市場の通貨流通量は大変に増えて、非常に活気づきます。
取引ツールの進化
こうした事から、FXは忙しい現代社会に非常にマッチした投資取引と言えるでしょう。
特に近年は、インターネット環境の配備が構築されつつあり、その高速化もどんどんと進んでいます。
取引ツールソフトも、据え置きパソコンからノートパソコン、そして今ではモバイル端末やスマートフォンでも扱えるようになりました。
これにより、昼間の仕事休みや、終業後、自宅に帰ってからゆっくりFXを楽しむこともできますし、近年は取引ツールが進化したために、あらかじめ複雑な注文を出すことも可能となったのです。
もちろん、携帯できるモバイル端末やスマートフォンも強い味方となっていますので、
ウィークデイに市場の動きを観察し、
土日にまとめて注文を組み上げ、
開けた平日からその注文の状態をちょこちょこと確認しつつ、
また市場全体の動向にチェックを入れていく、
という投資スタイルも今では当たり前のように行われています。
このように、市場の対応時間が広く、システムツールもどんどんと進化しているFXであれば、仕事が忙しいから投資が楽しめない、という方にも充分に楽しんでいただけるでしょう。