FXでのリスクを考える
FXは、通貨の売買をする投資取引です。 投資であるために、基本的には利益を求めて行われるわけですが、そこには当然、色々なリスクが潜んでおり、あやまってそのリスクに触れてしまえば、たった一度でそれまで積み上げてきたものを失ってしまう可能性もあるのです。
FXリスクの種類
【為替レートのリスク】
様々にあるリスクの中で、一番に大きくて身近なものは、やはり為替レートのリスクでしょう。
このリスクを回避するために、多くの投資家たちは日々努力を積み重ねていますし、このリスクを伴わなくては、大きな利益はつかめないのです。
対処する方法は、基本的にはありません。ハイリスクハイリターンの言葉が示すとおり、リスク無くしてリターンは望めません。できるとしたらば、いかのこのリスクを小さくするかになるでしょう。損失に対する理解を深め、
損失の回避ではなく、いかに小さくして取り込むか
を考え、これを冷静にコントロールしていくのです。
【レバレッジのリスク】
同じようなものに、レバレッジのリスクがあります。FX業者との信用取引であるレバレッジを使えば、証拠金を担保にして、少ない投資でもその倍率に応じた通貨を買うことができます。
しかしこれは両刃の剣ですので、万が一、損失に転じてしあった場合には
少ない投資金であるにもかかわらず、考えられないようなマイナスを背負わされること
になるのです。
この対処法も、先の為替レートのリスクと同じく、決定的な対処方法はありません。
全てはレバレッジを使う側の認識と決断にゆだねられ、いかに
レバレッジの使用を自己規制していくか
になります。全く使わなければ、利益を得ることはできませんし、損失の事を考えると、レバレッジは思わず小さくなってしまうでしょう。心を強く冷静に、そして時には大胆な決断が、レバレッジの使用には必要になってきます。
【スワップポイントのリスク】
また、通貨の金利差であるスワップポイントを狙った取り引きにもリスクは存在します。
繰り返しの激しい売買を行わないために、安心した取引方法にも感じますが、長期間にわたって通貨を保持し続けることも多いため、その間に
金利が変わったりというリスク
も起こりえます。
また、この時に一番に考えなくてはいけないことは、FX業者によるマージンコールやロスカットになります。
これは、投資家がFX業者に預けている証拠金に対して、保有している通貨の評価価格のマイナス分が、あらかじめ設定されている割合に達すると、追加の証拠金を求められたり、強制的にマイナスのままで決済されることを指します。
こうなってしまっては、小さな利益を毎日地道に積み上げていく取り引きの意味がないばかりか、場合によっては、
突然大きな損失を背負わされ、大切な証拠金を失う事にもなりかねません。
このリスクを小さくするためには、長期の取り引きであっても為替レートなどの確認を怠らず、
証拠金の金額に見合った範囲で取り引きをすること
が、一つ有効な手段となるでしょう。
【カントリーリスク】
こうしてリスクを管理したとしても、保持している通貨を発行している国に問題が起こって通貨自体が暴落してしまうカントリーリスクと呼ばれるものや、その国の近辺地域などに戦争やテロが起こったり、政変や経済政策の方向転換などで相場が乱れる地学的リスクなどは、もはや避けようがないと言ってもいいでしょう。
できることは、
常にアンナを張り巡らせ、鮮度の高い情報をキャッチ
し続け、世界情勢や経済事情による相場の大混乱や、投機的な投資筋によるレート操作など、突発的に発生するこれらのリスクを、出来うる限り早く知って、少ない損失で取り引きを終える。もしくは、
問題が解決するまでは、投資自体を行わない
というような対応も必要になってくるのです。
リスクの対応
FXは少ない資金から始められる手軽な投資取引ですが、例えば、ギャンブルで遊ぶようなイメージで手を出すと、これらのリスクに一瞬にして飲まれてしまいます。 あくまでも、FXは投資取引なのです。 投資に対するしっかりとした心構えを持っていれば、これらのリスクにも素早く対応でき、それを最小限に抑えながら、きっちりと利益を積み上げていけるでしょう。