実はシンプルなFXの投資取引
FX取引の流れ
【まずは通貨ペア選び】
最近、テレビのCMなどでもよく見かけるFX。その正体は、通貨の売買をして利益を求めていく金融商品になります。 具体的には、FXの取引業者に取り引きを行う口座を作り、自分が取り扱う銘柄を選択して投資を行うのですが、この銘柄にもいくらかの種類があります。
FXでは、2つの通貨が組み合わされた通貨ペアというものを投資の対象にしています。 例えば日本円と米ドル、ユーロと米ドルなどのように、2つの通貨のペアをお互いに売買し、その為替レートの変動を利用して、安く買って高く売り、高く売って安く買い戻すという事を繰り返しながら、その為替差益を求めていくことになるのです。
この通貨ペアの銘柄は、取引業者によって様々な違いがあります。まず、
取り扱いのある各国の通貨の数の違いと、
その通貨同士の組み合わせの違い
があるのですが、おおよそ10組前後から、多いところでは100を超える通貨ペアを用意している業者もあります。
この通貨の組み合わせから、自分の取り引きをしたい銘柄を選ぶのですが、あまり名前の知られていない国の通貨は、値動きが激しく投資の難易度も高いため、
始めたころは日本円と米ドルのような、
世界中で名前の知られている取引量の多い通貨ペアを選ぶとよいでしょう。
【通貨の状況を調べる】
投資取引を行う通貨ペアが決まったら、まずは
通貨の現在の様子を調べましょう。
為替相場の値動きをみて、自分の選んだ通貨がどんな状況かを見ますが、それぞれの取引業者などで、チャートと呼ばれる図面が用意されています。
シャーとは、その通貨ペアの過去から現時点までの値段の動きなどを、時間ごとに表したもので、通貨の状態を分析するには欠かせないものになります。
チャートには値動きを調べるものや、今の相場の雰囲気が買いムードなのか売りムードなのかを調べるものなど様々な種類がありますので、大変参考になるのです。このほかにも、
世界を取り巻く今の状況や
毎日の経済情報、
取り引きする通貨の国のニュースや
金融政策
なども、為替市場の値動きに影響を与えますので、しっかりと確認しておきます。
【いよいよ取引開始!】
通貨の情報が集まり、投資の方向性が決まったら、いよいよ実際の取り引きを行います。
流れとしては、まず
取引業者に売買の注文を新規取引を行い、
次にその通貨を保持して為替相場の動きを待ち、
利益が出るように値が動いたらその通貨を決済取引
をしてその利益を取り込みます。
なお、新規注文が「新規建て」、通貨を保持している状態を「ポジションを持つ」、通貨を決済取引してポジションを解消することを「決済」と呼んでいます。
また、FXでは取引業者に証拠金を預け、その証拠金を元にレバレッジと呼ばれる信用取引を受けることで、投資した通貨の十倍以上の取り引きを行える仕組みがありますが、
このレバレッジを使う場合も、新規建ての時の注文で行えます。
日本円・米ドルの例
ここまでが一連の流れとなりますが、例として日本円と米ドルで取り引きを見てみましょう。
まず、チャートやニュース、取引ツールソフトの画面から現在の為替レートを確認します。
現在の為替レートは、1ドル100円でした。
このレートから取り引きに入ろうと考え、
10万円を投資してレバレッジを10倍
で掛け、ドルを買う新規建てをします。
買い注文が約定されて、
100万円分のドル、つまり1万ドルを買い注文
してポジションを持ちました。そのまま為替相場の値動きを待っていると、
1ドル105円
まで値が動いたので、今度は
1万ドルに売り注文を出して決済
を行います。こうすることによって、
手元に5万円の利益が残ることになります。
このように売買の注文をしていくことが、FXでの大まかな投資取引の流れになります。 実際には、為替相場が損失の方向に動いたりすることもあり、例のようにいくことは稀かもしれません。 また、取り引きの長さもいろいろあり、数十秒でこの一連を行う取り引きスタイルもあれば、数週間、数か月単位でこの一回を行うスタイルもありますが、それぞれの一回ごとの取り引きでは、このような手順が踏まれているのです。